胸が張り裂けそうになった日々


私は、保育士時代、胸が張り裂けそうなくらいツライ気持ちになることがよくありました。


給食の時間、嫌いな食べ物を食べない子どもの口に無理やり押し込む先生。

泣きながらなんとか食べようとする子ども。


お昼寝でなかなか寝ない子どもに「寝ない子は押入れに入れるよ!」と脅す先生。

怖くて泣き出し、泣くことさえ怒られる子ども。


まだ1歳の子どもに、怒鳴って恐怖感を与えながら怒る先生。

「あっちに行ってなさい!」と隣のクラスに入れられ、泣き叫ぶ子ども。


……思い出すだけでも苦しくなります。

つらくて涙が出そうになったこともあります。


その感情は、自分の中では「私は子どもが大好きだから」だと思っていました。


だけど、そこには私自身も気付いていなかった別の理由があり、それがブログやフェイス

ブックページの存在を揺るがすほどの大きな発見となりました。


なぜ理不尽な扱いを受ける子どもを見て、私が胸が張り裂けそうなくらいツライと

感じていたのか、その理由を今からお話しようと思います。



ブログを休止したきっかけ


私がブログを始めたのは、2012年7月の終わりです。



ブログのタイトルは「子育てに自信のないお母さん応援日記」。

子育て中のお母さんを応援するために始めたブログ。


約半年間で、読者さんが270人を超え、フェイスブックページを

スタートさせることもできました。


嬉しいことに

読者さんからコメントを頂いてやり取りをしたり

お悩み相談のメールを頂いたり

子育て中のお母さんの話を聞く機会が増え、色んな意見を耳にすることになりました。


しかし

私が言いたいことが上手く伝わらなかったり

前提となる「子どもへの思い」が違っていたり

そもそも、子育ての考え方自体が違っていたり


そんな意見も多く聞こえ始め、その意見にひとつひとつ答えていくことが

大変になってきました。


中でも、読者さんと私の「子どもが大きくなったときにこうなって欲しい」という

考え自体が違っているときは、やりとりがチグハグになってしまっていました。

目指すものが違うのだから、意見が違って当たりなんだけれど

そこを説明するのが難しかったです。


そこで、私は、自分の子育て論をもう一度整理しようと思いました。


私が「これだけは絶対に譲れない」という子育てのポイントをお伝えし、読者さんに誤解

がないよう、「共通の意識」を持って、一緒に語り合いたいと思ったからです。


しかし、結局、私は自分の考えを最後までまとめきる前に

ブログを休止することになりました。

ブログ休止の決定打となったのは、私が、子どもへの思いを書いた記事にあります。


そこでは「子どもは大人よりも偉い」という内容を描いたのですが、

「私は子どもと大人は対等だと思います」とコメントをいただきました。


このコメントを見て、私は

確かに、子どもと大人が対等だと思えたほうがいい。

だけど、私は子どものほうが上だと思ってる。

それって、すごく子ども寄りに偏った考えなのではないか?

と思いました。


いままで自分が偏った考えを持っているという自覚はなかったので、

これには驚きました。(コメントで気付かせていただいてとても感謝しています!)


そして

なんでこんなにも私の考えは偏っているのだろうか

そんな偏った考えを持つ私が発信を続けてもいいのだろうか


そんな考えが生まれたのです。


私は、何かを教える人というのはバランスを保ち

中立の立場にいなければならないと思っていました。


だから、自分が偏った考えを持っていると気付いた以上、

このままブログの更新は出来ない。バランスを取れるようになるまで、一旦考えよう。


そう思ったのです。


これが、ブログ休止の理由です。



休止中に見えてきた私のエゴ


私には師匠と呼べる方がふたりいます。

生き方、考え方、在り方が本当に尊敬できるおふたりです。


2012年の年末から、その方たちのセミナーなどを受けるようになり、

人生が変わるほどの大きな体験をたくさんしています。


その中で、「自分が本当にしたいことの中には、エゴがないといけない!」ということを

教わりました。


エゴ

なんか、あんまり良くない響きですよね。


エゴというのは、自分の利益だけを重んじる、自分本位の考え方、という意味です。


私がしたいことは「子育ての発信をしてお母さんの役に立つこと」。

これが本当にしたかったからこそ、ずっとブログを更新していました。



では、この私のしたいことの中には、どんなエゴがあるのだろうか。



師匠のお話によると。

人が「本当にやりたいこと」は「エゴを満たすこと」だそうです。


私は、もともと「どんな人も、何をするのも、全て自分のためにしている」

という考えを持っていました。


自分を犠牲にして他人に優しくできる人って人間として素晴らしい。

だけど、

人のために行動するには、そこに「自分のため」となる要素が含まれているのではないか。


「優しい人だと思われたい」とか「感謝されたい」とか「いい人な自分に酔ってる」とか。


そういうキレイではない部分があるほうが人間らしいし、

それが、人間の本質なんじゃないかな、と。



実際、今も同じように思っていて、人間ってそういう生き物だと思うんです。

結局は自分が大事。

自分が大事だからこそ、他人も大切に出来る。

だから、「自分のため」は必要なことで、悪いことでもなんでもないと思っています。


例えば「震災のボランティアがしたい!」という気持ちがあるとして、それはすごく

キレイなんだけれど、そこには必ず「自分のため」の理由がある、と私は思っています。


・「ボランティア」という経験が自分の学びになる

・人を助けることで充足感を得られる

・人から感謝されることで心が満たされる

など


この理由に突き動かされて、人は行動できるんだと思います。



本当にしたいことにはエゴが必要だという師匠の言葉に納得した私は、自分エゴの源泉は

どこにあるのかを見つけるために、まずは自分の過去を振り返ってみました。


すると、ある象徴的なエピソードに行き着くことになったのです。


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私が唯一はっきりと思い出せる、幼稚園の頃のお話です。


私ね、3月生まれなんです。

幼稚園に通うくらいの年齢って、まだまだ発達に個人差があり、

3月生まれの私は同じクラスのお友達よりできることが少なかったんです。



年長の頃の発表会の劇。

私は天使役で、セリフもなくただずっと手を合わせて目を瞑り、立っているだけの役。笑

体がフラフラ揺れると怒られます。

で、練習中、いつもいつも怒られる私。


頑張っても頑張っても、言われたとおりできないのです。

だけど、自分の中では、精一杯頑張ってる。やってる。


でも、できない。



いつも怒られていたので、本番は絶対に成功させよう!いつも以上に頑張るんだ!そう

思って本番の劇に挑みました。そして、頑張った甲斐あって大成功!^^




やった!今日は出来た!!

きっと、先生は褒めてくれる!




そう思った私の目に飛び込んできたもの。

それは、劇の後の連絡帳に

「今日は本番だったのに、ちゃんとできずに残念でした」

と書かれた先生からのコメントでした。

(実際には自分で読んだのか、母から聞いたのか覚えてませんが…。)



「あぁ、私はいくら頑張ってもダメなんだ」

そう思ったのをはっきり覚えています。



これ以外にも、幼稚園では

・聖書の暗記が出来なくて怒られる(キリスト教の園でした)

・劇ではいつも一番脇役

・私だけ名前を呼び捨てにされる(たまたまだと思いますが…)


こういった経験を繰り返し、「自分はダメなんだ」と何度も感じました。



これが、私の幼稚園時代に負ってしまった心の傷(トラウマ)です。



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自分がトラウマを持つようになってしまった、幼稚園の頃のエピソードから、

私は自分のエゴに気付くことができました。




私のエゴは、「わかってほしい」です。



先生に、私は「頑張ってない」のではなく、

まだ「できない」だけなんだって分かって欲しかった。


そして、私はこのエゴを解消するために

「子ども」にこの頃の自分を投影してい る ということにも気がつきました。


「子ども」が大人に分かってもらえると、私も嬉しくなる。

「子ども」が大人に分かってもらえないと、私も苦しくなる。



保育士時代、子どもがベテラン先生に理不尽に怒られている様子を見て胸が張り裂けそうなくらい

ツライ気持ちになっていたの理由は、自分のトラウマとエゴにありました。



子どもに「分かってもらえなかった過去の私」を投影すること、

そして「子ども」が理解されて笑顔になることで私は自分自身の過去を癒していたのです。


そうやって、自分のトラウマを解消しようとしていました。

だから、私の発信は、子ども寄りに偏っていたのです。



そう考えると、自分が子どもに偏っていた理由とエゴが繋がりました。



エゴが分かったら、発信する内容も変わってしまった


ごめんなさい。

今から言う言葉たちは、もしかしたらあなたを大きく傷つけるかもしれません。

これ以上読まないという選択肢を取っていただいても結構です。



もしかしたら離れていく人がいるかもしれませんが、それでも書きます。

私の心からの本心だからです。



エゴ発掘には続きがありました。

「分かって欲しい!」というのが私のエゴ。


私は子どもに自分の過去を投影し、子どもが「わかってもらう姿」を見ることで

自分の過去を癒し、エゴを満たそうとしていました。



つまり、私の中では子ども=私なのです。



だからね。正直に、心の奥の声を言ってしまうと…。

私は、お母さんに寄り添いたいわけではないんです。




「お母さん応援日記」ってブログを書いてる人間の発言として、おかしいですよね。

だけど、これが本音です。



私は、子どもが好きで好きでたまらないんです。

子どもが理不尽に怒られたり、人格を否定されたりするのが苦しくて仕方ありません。



しかしお母さんのお話を聞くと

「そんな風に怒ったらダメだって分かってる。でも、いつもニコニコの育児なんてできな

いんだよ…できないから自分を責めてる。苦しんでる。それを分かって欲しいんだよ。」

という方がたくさんいらっしゃいました。


その気持ちも分かります。


だけど「できないんだよ」「仕方ないじゃん」「分かってよ」って言われてしまうと、

子ども目線の私はツライ。



まさに、 「母親 vs 子ども」 の構造が出来上がっていました。

この葛藤で、私は悩んでいました。


お母さんの痛みに触れているからこそ、どうしても子ども側に立ってしまう自分との

ギャップに頭を抱えていました。




子どもに偏りながらお母さんの応援をしたい


悩んでるお母さんの意見も聞いて、自分のエゴや信念にも向き合って。


たくさん考えた結果、思ったことは

私は、「子どもの笑顔が見たいからこそ、お母さんにも寄り添いたい」ということでした



子どもは、誰よりもお母さんが大好き。

そして、お母さんも、子どもが大好きだからこそ悩んでいる。

お母さんも、毎日毎日頑張っている。

一生懸命だから、うまくできないときに苦しんでいる。


そんなお母さんに寄り添って気持ちを理解したい。

あくまでも、子どもの味方として、子ども側に偏りながら、お母さんの応援をしたい。



私はこれから子どもの気持ちを伝えていく活動に取り組んでいくことに決めました。



私は何かを教える人は、中立の立場にいなければならないと思っていましたが、

それが子どものため、お母さんのためになるのであれば、

偏っていても良いと思えるようになりました。


また「子どもへの偏り」は、私だからこそ伝えられる、

お母さんの役に立てる大切な個性だと胸を張れるようになりました。



これからは私が「教える」のではなく、「偏りながら、お母さんに寄り添う」というスタ

ンスでお母さんと一緒に語り合っていきたいと思います。



ブログをリニューアルします


そこで、まずは気持ちを新たに、ブログを一新させようと思っています。


新しいタイトルは、「保育士が語る!子どもはワガママに育てよう」です。

同時に、フェイスブックページのタイトルも変更します。


うん、いかにも子どもに寄り添いまくったタイトルです。()

タイトルに込めた想いには、実は奥深いものがあります。


ワガママに育てよう、なんて批判のありそうな(苦笑)タイトルにしたのは

子どものワガママって本当に悪いこと?といつも疑問だったからです。


大人のつくりあげた”常識”に子どもを当てはめることが、子育ての中ではすごく多いです。


だけど、本当に本当にそれって必要なことなのか?

そこからはみ出たら、ダメなのか?

そういう問いかけもしていきたくて、このタイトルに決めました。


そして、常識という点に関しては「子育ての常識」にも私は色々言いたいことがあります。


子育ての常識に縛られて、お母さんたちが悩んでる姿を本当にたくさん見かけますが、

その常識の中には、間違ったものや無駄なものもたくさんあります。


そんな間違った常識に縛られて、悩んで欲しくない。

その常識から開放されれば、きっと子育ては、もっと楽しくなる。



そういう思いから、タイトルでは敢えて、常識はずれなことを言っています。



私はこれから、子育てに必要な知識をお伝えし、

その知識があることで心に少し余裕が生まれ、子育てを楽しめるようになってもらいたい、という思いで更新をしていこうと思っています。




メール講座もスタート


そしてそして、長い間お休みを頂いている間に考えた、新しいサービスがメール講座です。


私がいつも自然にやっている「子ども目線」を子育てに取り入れてもらうことは

できないかな?と考えた結果、メール講座という形にすることにしました。


講座、といっても無料ですが、体系的に「学べる」ような形にはしようと思っています。



興味のある方、ご登録はこちらからお願いします。→http://emfrm.com/eD/fr/0005/QvkhUd




子ども目線を取り入れると、視点が変わります。

今まで「大人」「親」としての見方だったところに、新しい見方が増えます。

すると、視野が広がり、考え方も柔軟になります。


だからね、悩みがすんなり解決しちゃったり、子育てに新しい発見があったり

はっきり言って、いいことだらけです。


ブログでは体系的に説明をするのが難しいけれど、メールなら1通目2通目…と少しずつ

レベルアップしながら分かりやすくお伝えできるのではないかと思いました♪


内容は、読者さんの声を聞きながら作っていこうと思っていますが、

今のところ10日間くらいになりそうです。


興味のある方は、ぜひ、ご登録下さい!!

もちろん無料ですし、登録後「いらない」と思えば解除もできます。

登録しなきゃ損だと胸を張って言えるくらい、「子ども目線」を普段から

取り入れることが出来るだけで、子育ての視野が広がります。



ブログ同様、心を込めてお送りしますので、よろしくお願いします。


ご登録はこちらです。→http://emfrm.com/eD/fr/0005/QvkhUd






では、長くなりましたが…



最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

私の思いを、バカ正直に綴りました。()


ブログ・メール講座で、今後ともよろしくお願いします。




りさこ